塾なし中学受験に興味があるけど、通塾しないで中学受験するメリットやデメリットって何だろう?と思ったことはありませんか?
こもんがは、小6の夏休みまで週5回の習い事を続けながら塾なし中学受験をし、Z会で難関校レベルとされている学校に合格できました。
この記事では、実際に塾なし中学受験を経験したからこそ感じた、塾なし中学受験のメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。
3年間の受験生活を通して感じた内容なので、塾なし中学受験のメリット・デメリットを知りたい方はぜひご一読ください。
塾なし中学受験をするメリット
塾なし中学受験は時間と場所の制約から解放されるため、たくさんのメリットがあるのですが、まずはメリットだと強くに感じたものを挙げてみます。
塾なし中学受験のメリット
自分に必要な勉強だけをすれば良い。
塾に行く移動時間と労力を節約できる。
自分にあった学習方法を選択でき、学習法の引き出しが増えた。
時間と場所の制約がない。
自分のペースで勉強できる。
なにも身についていないのに、勉強した気にならない。
費用が安い。
中学入学以降の学習スタイルに良い影響があった。
親子の絆が深まった。
子供に合った中学受験ができた。
以下、順に詳しく解説していきます。
無駄がない
まずはこれです。いろんな無駄が省けました。
自分に必要な勉強だけをすれば良い
通塾していると、基本決められたカリキュラムに沿って学習を進めて行くことなるので、自分は理解できているところにも時間を割くことになります。
塾なし中学受験だと、周りに合わせなくていいので自分に必要な学習だけに集中でき、無駄がないというメリットがあります。
塾からの宿題もなく、限られた時間で何を勉強するか100%自分で決めることができました。
苦手なところは繰り返し勉強、得意なところは更に難しい問題に挑戦していたよ。
塾に行く移動時間と労力を節約できる
塾に行く準備をして、バスや電車に乗ってという労力と時間が節約できます。
塾に行く移動時間を暗記学習に充てたりもできるんですけど、でもそれは家でもできます。
特に、入試日が間近は時間と気力と体力が、ギリギリになってきます。
こうなると、省けるものは可能なかぎり省いた方が子供の負担が少ないです。
受験直前期に、自宅という一番安心できる環境で勉強だけに集中することができたのは、実際に塾なしで中学受験するまでは気づかないメリットでした。
冬の寒い時期に夜外出させるのも心配ですよね。
自分にあった学習方法を選択できる
こもんがの塾なし中学受験では、参考書や問題集だけでなく実験動画や暗記アプリなど、従来とは少し異なる手法も取り入れて勉強をしました。
塾に通っていたらすべて先生におまかせで、こういった学習方法に出会うことはなかったと思います。
そして、中学受験で使ったスタディサプリや暗記アプリなどは中学入学以降も活用しているので、学習方法の引き出しが増えたことも大きなメリットでした。
時間と場所の制約がない
塾と違って時間や曜日が決まっていないので、自分の都合でスケジュールを組めます。
こもんがもの場合も6年生の夏休みが終わるまで週5回の習い事を続けられたのが、塾なし中学受験の最も大きなメリットでした。
場所も、どこでも勉強できるので、帰省とかも普通にしてました。
自分のペースで勉強できる
例えば、中学受験に失敗しているままんがのように、小6になってから入塾した場合、塾に慣れることに精一杯で、よくわからないまま流されて一年すぎてしまったなんてことになりがちです。
でも、塾なしだとしっかりとした目標と計画を立てなければ先に進めないので、どの時点からでも、自分の努力に見合った学校を目指すことができます。
特に、小6になってから中学受験を決めた場合は、自分のペースで学習できる塾なし中学受験はデメリットよりもメリットの方が大きいと思います。
》小6から中学受験はできる?失敗例と成功例から考える合格しやすい受験方法とおすすめの勉強法
なにも身についていないのに、勉強した気にならない
塾だと、わからない問題も先生が解説してくれるので、極端な話、ただ座っているだけでも勉強した気になってしまいます。
でも、先生の話をちゃんと理解できていなければ、はっきり言って時間の無駄です。
塾なしだと、自分が理解しなければ次に進めないので、勉強した気になっていたけど、実は何も身についていなかったという現象はおきません。
費用が安い
こもんがの受験が終わってから気づいたメリットなのですが、中学受験って、無駄のない教材選びをすれば、あまりお金はかからないです。
こもんが&ままんがは手探り状態だったので、ほとんど使わない参考書や問題集などにお金を使ってしまったのですが、実際に使った教材は全て合わせても10万円以下でした。
ちなみに、こもんがが実際に塾なし中学受験をした時に使った教材については以下の記事にまとめてあります。
Z会で難関校レベルとされている学校に合格できた教材なので、ぜひ教材選びの参考にしてください。
中学入学以降の学習スタイルに良い影響があった
こもんがが中学に進学してしばらく経ってから感じるようになったのですが、中学受験でどんなふうに勉強をしたかというのは、その後の学習スタイルに影響するようです。
塾なし中学受験の場合、基本的にわからない問題については人に教えてもらうというよりも自分で試行錯誤しつつ理解していくという流れで学習するため以下のような力がつきます。
思考力
問題を論理立てて分析し、自分で解決する力
こもんがは、独学でも丁寧に学習すれば効果があることを塾なし中学受験で経験したせいもあり、学習スタイルは「自学」が基本になりました。
こもんがが進学した学校は99%の生徒が通塾して中学受験をしており、大半のクラスメートは中学入学後も何らかの形で塾に通っているところを見ると、中学受験をしたときに身につけた学習スタイルはその後にも影響するのだなと感じます。
塾代で浮いたお金を、家族の絆を深めるための旅行や留学などにも充てられるのもメリットですね。
勉強の楽しさを知ることができた
塾なしの場合、成績順の組み分けのプレッシャーや、期限のある宿題に追われることがありません。
そのため日々の学習では、自分の実力に合った内容を確実に理解することに集中でき、わかったつもりで数だけをこなす学びではなく、深い理解に基づいた学びが可能になります。
結果、実力を大幅に超えた大量の問題に疲弊することなく、無理なく段階的に力をつけるという成功体験を重ねることができるので、勉強の楽しさを感じることができます。
親子の絆が深まった
通塾組の親御さんも子供と一緒にがんばっていると思うんですけど、塾なし中学受験だと、目標に向かっていく仲間がまわりにいない分、二人三脚で頑張った感がすごいです。
思春期本番を控え親子で同じ目標に向かうという経験は、その後の信頼関係にもつながるメリットでした。
合格通知を見たときの喜びもひとしおで、無事終わって良かった…と心から思いました。
子供にあった中学受験ができる
塾なし中学受験では親が中学受験の情報を集めるため、必然的に親の持つ情報量が増えていきます。
親がそういう状態になると、一般的ではないけれども、子供にとってベストな方法を見極めることができるようになるのも大きなメリットです。
例えばこもんがの場合、ままんががたまたま訪れた学校のサイトで英語入試が選択できることを知り、その学校を併願校として受験しました。
習い事優先で理社の勉強があまりできておらず、かつ、中学受験以前から英検などにチャレンジしていたこもんがにとってはぴったりの選択でした。
塾なし中学受験のデメリット
次は塾なし中学受験のデメリットですが、端的に言って以下のようになります。
塾なし中学受験のデメリット
孤独
自己管理をする必要がある
教材を自分で見つける必要がある
学習計画を自分で立てる必要がある
情報が入ってこない
自分の立ち位置がわからない
受験当日も含めて親のサポートが必須
以下詳しく解説していきたいと思います。
孤独
まずは、『孤独』です。
受験勉強を始める前は全く予想できなかったことなのですが、こもんがにとってはこれが一番のデメリットでした。
塾に通っていると、先生や友達がいるので、「模試の問題を難しいと感じたのは自分だけじゃないんだな」とか、「志望校決まってる人結構いるな」というように同じ目標に向かう仲間の存在を感じます。
ライバルと感じる存在に巡り合えればなおのこと、勉強に対するモチベーションも上がります。
これって、すごくありがたいことです。
スポーツに例えると、個人競技であっても、みんなと一緒だからキツいトレーニングも乗り越えられる、みたいな感じです。
塾なし中学受験だと、勉強以外のものは何もなく、純度100%、勉強のみです。
普段の勉強は、対自分の世界。公開テストや模試の時も、ポツンとひとりきり。
受験本番の日も、通塾していれば受けられるサポートなどもなく、心細さと寂しさMAXで挑むことになりました。
人付き合いがあまり得意でないような子供や、競争が好きではないお子さんにとっては、逆にメリットになるのかもしれないですね。
でも、友達といるのが好きなこもんがにとってはデメリットでした。
自己管理をする必要がある
これは、10歳そこそこの子供に自己管理なんて無理なので、当然、親が管理することになります。
こもんがの場合は、勉強に慣れるまでままんがが隣で勉強をみる必要があったので、ままんが自身の自己管理が必要になりました。
というか、もっと言ってしまうと、ままんが自身の自己管理がすべてでした。
家庭教師や塾と違い、時間や場所が決まっているわけでもなく、かつ、自宅での勉強なので日常生活からの線引きが難しかったです。
また、こもんがが勉強に慣れるまではままんがも隣で一緒に勉強を手伝う必要がありました。
自分は中学受験するわけでもないのに一緒に受験勉強をするっていうのは、ままんがにとっては修行のようでした。
教材を自分で見つける必要がある
1番の問題は、教材が見つからないことではなく、選択肢が多すぎることでした。
Googleで検索すると、ものすごい量のおすすめ参考書とか問題集がでてきます。
本屋にいっても、たくさんありすぎて頭の中は真っ白です。
アマゾンのレビューを参考に中身を見ないで買ったら、こもんがにはあわない…なんてこともありました。
ほかにも通信教育、DVDやネットを使った教材なども、調べれば調べるほどたくさんでてきて、逆にどんどん混乱しました。
学習が停滞してくると、焦った気持ちも手伝って、余計な問題集を買ったりなんてこともありました。
でも、受験が終わってみると、実際に使った教材はそんなに多くなかったです!
ちなみにこもんがの場合は、家庭内に勉強を教えられる人がいなかったので『解説がわかりやすい』というのがよく使った教材の共通点でした。
こもんがが実際に塾なし中学受験をした時に使った教材については以下の記事にまとめてあります。
Z会で難関校レベルとされている学校に合格できた教材なので、参考にしてみてください。
特にスタディサプリの算数応用編と、倉橋修先生主宰のサイエンス・ラボ、すぐる学習会さんのウェブサイトはオススメです。
学習計画を自分で立てる必要がある
塾だと、先生が考えてくれたカリキュラムに基本乗っていく形になると思うんですけど、塾なし中学受験の場合はこれも親子で考えることになります。
単元ごとの難易度の違いや、志望校の出題傾向がわかる人なら問題集の目次に、勉強の予定を記入するくらいで大丈夫なのかもしれないです。
でも、手探りの手作りで中学受験に挑むままんが&こもんがには、そんな芸当はできません。
当初立てていた予定が大幅にずれ込み、何度も学習計画の修正を繰り返しながら勉強を進めていきました。
志望校の出題傾向
学校によって出題傾向が違うので、志望校が決まったら早めに過去問題を取り寄せて、検証・対策しておく必要がありました。
こちらも誰かがやってくれるわけではないので、ままんががやっていました。
自分の立ち位置がわからない
塾のようにクラス分けがあるわけでもなく、毎月テストを受けたりもしないので、自分がどのくらいのレベルなのか把握しづらいです。
特に2学期の後半以降は模試を受ける時間的な余裕はなく、かつ、比べる人もいなかったので、こもんがにどの程度の力がついていたのか、全く見当がつかなかったです。
直前期に入って解ける問題が増えたような気がするけど、これってどんなレベル?力がついた?最後はみんなこんな感じ?あーもうわかんない!という具合でした。
なので試験当日のこもんがの実力は、まさにブラックボックス状態でした。怖すぎです。
まとめ
こうしてみると、塾なし中学受験の大きなデメリットは、親の負担が大きくなるっていうことと、子供に受験仲間ができないことかなって思います。
一方、塾なし中学受験では、学習方法、スケジュール、教材など全ての面において自分のペースで進められるため、特に以下のような場合はメリットを最大限に活かせるのでおすすめです。
習い事と中学受験を両立したい
小6になってから中学受験を決めた
費用を節約したい
そうは言ってもやっぱり塾なし中学受験は不安だと感じる場合は、集団塾ではなく家庭教師や個別指導の利用がおすすめです。
家庭教師や個別指導であれば、集団塾のスケジュールやカリキュラムに合わせるのではなく、ままんがが塾なし中学受験で最大のメリットだと感じた「自分にとって必要な勉強」に集中できます。
参考までに、以下の記事では講師が家に訪問してくる必要がない「オンライン家庭教師」についてまとめてあるのでよかったら検討してみてください。
良心的な料金設定だったり、志望校や難関校出身の家庭教師が選べたり、家庭学習の強力なサポートとなるオンライン自習室があ流といった家庭教師サービスもあるのでぜひご一読ください。
いずれにしても中学受験への取り組みは、各家庭の価値観に合った方法を選ぶのがベストだと思います。
この記事が塾なし中学受験を考えている人の参考になると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。